会社設立を利用しよう
国際的な競争が起ころうとしているときに、これまで日本ではこうだったというような言い訳は通用しないと考えるべきです。
そうした視点に立ってあらためてこのM社のホームページを見ると、その完成度の高さがおわかりいただけるのではないでしょうか。
企業を取り巻くたくさんの人々が知りたがっている情報は、彼らが知りたいときに、知りたい方法で、知りたいだけ、与えることが必要です。
しかもそれをもっとも自社に有利な方法で、自社の望むような方向で伝えられるということが、これからの広報人に求められる能力ではないでしょうか。
考えてみれば、一つの企業には、エンドユーザー、流通業者、金融機関、投資家、従業員、取引業者、業界誌や新聞メディア関係者など、無数の人々が関わっています。
彼らが必要とする情報はそれぞれ全く異なる場合もあれば、微妙に関連する場合もあります。
それを必要な深さで、必要な形で、必要なときに、自動的に提供できるのがインターネットです。
インターネットによる企業情報の提供がテレビ広告などのマス広告と違うのは、前者の場合には企業に興味を持ってくれた人だけが自ら能動的に情報を求めてくるのに対して、後者の場合にはあくまでも受動的に(必要としないかもしれない)情報を押し込まれるところです。
企業にとって市場が拡大傾向にあったときには、新規市場開拓が売上拡大の有効な方法です。
しかし市場拡大が望めない今日、既存顧客の掘り下げ、あるいは可能性の強い顧客に対する徹底した働きかけが求められていることは明らかです。
ところが市場の拡大が望めないどころか、外国企業からの攻撃を受け始めている日本において、日本企業は依然これまでと同じような広報を続けようとしています。
企業や製品に対して全く興味を抱いていない人に向けて情報を押しつけるマス広告には多額の経費をかけているのに、本当に情報を必要としている人に対しては、当たり障りのない情報ですませるか、最悪の場合、何もしないというのが、多くの企業の現状です。
そうした状況は、やはりどこか間違っていると思いませんか。
インターネットを使えば、どこからでも、いつでも、だれでも、ニーズに見合った情報を引き出せる。
インターネットの広報利用の秘訣その1は、とにかくWWW上に自社サイトを持つことです。
それも可能な限り自社名をドメインネームにしたものとすべきでしょう。
WWWに自社サイトが存在しないということは、今後もっとも重要なコミュニケーションチャネルから自社が外されるということを意味しています。
このチャネルは電話が発明され、テレビが世間一般に広まったとき以来、最大のチャネルです。
一○○年に一度、あるかないかの大チャンスです。
2、本社の住所、電話番号、ファクス、メールアドレスの記載支社がいくつあろうとも、顧客やレポーターのために、本社の住所など、必要最低限の情報は載せておくべきです。
広報活動のeビジネス化、特にインターネットホームページの広報的利用において重要と考えられるポイントを、以下の的項目にまとめてみました。
3、メールに対する素早く適切な応対消費者から企業サイトに寄せられた電子メールによる質問などを、社内の適切な部署に転送する専門の要員を配置しておきます。
また受け取ったメールには受け取り確認のメールを送っておくべきです。
多くの企業においてこうした役割はウェブマスター(ホームページの編集責任者)が担っていますが、ほとんどの場合、彼は技術畑の人間でウェブの構築更新に忙しいために、こうした営業的な仕事を正確に遂行することには向いていないようです。
4、レポーター向けのコンタクト先を表示するマスメディアのレポーター用に専用の窓口や連絡先を表示しておくべきです。
企業のホームページはレポーターたちにとっては重要な情報となりつつあります。
たとえば、S社やT社などのサイトでは、プレス向けに、どのような情報は誰が担当しているか、といったことまで詳しく記載されています。
5、詳細な企業情報の提供企業の成り立ちに関しての背景的情報、商品情報、オペレーション、歴史などをできる限り詳しくオンラインで提供することです。
インターネットの広報利用の秘訣その6は、エグゼクティブ情報の公開エグゼクティブに関しての様々な情報もホームページ上で公開すべきです。
役職名、写真、電子メールアドレス、電話、ファクスなど。
もちろんここに寄せられる質問などは秘書などによってスクリーンされる必要があります。
たとえば、メディアや消費者に対して逃げ腰である経営者が多い中で、I社などでは会長兼CEOのL・Gは消費者からのコンタクトを望んでいるという姿勢を表明しており、実際に彼が寄せられた電子メールをすべて読むかどうかは別にしても、こうした姿勢は同社の顧客にとっては価値のあるものとなります。
7、アニュアルレポートの公開アニュアルレポートなどの数値情報を通常のテキストデータとして、またA社のアクロバットなどを利用したフォーマットを使って、ウェブ上で公開することは米国ではすでに一般化しています。
8、日々の情報公開これまでに行ったすべてのプレスリリース(記者発表)を掲載します。
またこれを毎日でも更新して、常に最新のものを載せるようにしておくことが重要です。
PRエージェントなどを使っている場合には、その企業へのリンクも忘れずに。
9、顧客のリスト化サイトを通じてコンタクトしてきた顧客はリスト化しておくべきです。
その際には何を求めてコンタクトし、どのように対処したかというデータも必要となります。
10、グラフィックに凝りすぎないグラフィック、ビデオ、オーディオなど、企業情報にとって不必要と考えられるものは極力排除すべきです。
また画像を一切排除したテキストオンリーのページも用意しておくとよいでしょう。
意味を持たない巨大なグラフィックがホームページのあちこちにちりばめられている企業サイトが、依然として多いことには大変驚かされます。
アクセスしてくるほとんどの消費者が、デザイナーの使っているようなトップクラスのコンピュータを使っていないことに留意すべきでしょう。
データがダウンロードされる時間が長ければ長いほど、待っている人はいらいらしてきます。
いらいらした消費者やレポーターと接することは決して好ましいことではありません。
よく米国のテレビ広告はつまらないと言われます。
実際、日本でテレビ広告を見ていると、広告自体の完成度は高く、見ていて面白いものが多いのは確かだと思います。
でもよく考えてみてください。
いったい誰がその広告を見ているのでしょうか。
だいたいテレビ広告は何のために行われるのでしょうか。
企業が自社の新製品の存在を消費者に知らせたいため、あるいは企業自体の存在を消費者に訴えたいため、というのがその目的の大部分だと考えられます。
現時点では視聴率という数値がある程度その保証として使われているようですが、残念ながら、それはただ単に茶の間に置かれたテレビがCFの流された時間帯にオンになっていたということを意味しているだけです。
たとえばその時間帯、一家の主人は同僚と会社の近くの居酒屋で一杯やっています。
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